「…え,ちょっと,一護サン?」
「も,煩い。黙れ」
熾き火のような目をして擦り寄ってきた一護に浦原は目を見開いた。
ソファに投げ出した身体の上に,まるで動きを奪うように乗り上げてくる一護の目は常にはない光を点し,黒いすべらかな毛皮に覆われた耳もぴんと立って浦原に向けられている。
まるで獲物を狙うときのような顔。
「黙れって…どうして乗り上げ,んんっ」
一護は唇を合わせたまま眇めたような目で浦原の様子を窺う。
浦原は眉間に皺を寄せ,肩を押しやろうと力を込めた。
「シタイっつってんの…」
唇が離れて,一護は掠れた声でそう云った。
頬にざらりと舌の感触。舐められた。
皮膚が粟立つ。
そしてこめかみ。
「え…?」
「シタイの。アンタと。嫌?」
こめかみから耳元に降りた唇が紡いだ言葉に浦原は鼓動が跳ねるのを聞いた。
血が沸き立つ。
発情期。そんな言葉が頭に過ったが,構うものか。
背筋が震えた。まるで武者震い。
一護の視線が声音が鎖骨を辿る指の感触が,浦原の欲に火を点す。
「……優しくできないかもしれないっスよ?」
「上等」
手首を掴んで頭上にぐいいと引き上げた。
絡んだ視線の先,にぃ,と笑う一護に空いた片手を伸ばし,頭を拘束するように引き寄せて,その喉元に歯形を残す。
痛みすら快楽に。
キミが溺れてしまうほどに。
抱き壊すくらい強く,強く。
シテアゲル。
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発情した猫耳一護。(横目逸らし)
(2005.12.09)